西丹沢県民の森から石棚山稜

2011.02.06


玄倉バス停 -- 西丹沢県民の森 -- 石棚山 -- ツツジ新道分岐 -- ゴーラ沢出合 -- 西丹沢自然教室






歩行距離:約13km / 累積標高:登り約1300m、下り約1100m
 マーカーの位置は西丹沢県民の森

【時間の記録】
玄倉バス停
西丹沢県民の森 
石棚山
ユーシンへの分岐
ツツジ新道分岐
ゴーラ沢出合
西丹沢自然教室

08 : 10 発
09 : 20 着 - 09 : 46 発
11 : 23 着
12 : 12 着 - 12 : 51 発
13 : 03 着
14 : 39 着
15 : 30 着


玄倉〜石棚山
毎回バスが寄り道することをああだこうだ言うくらいなら、いっそ玄倉で降りてみようではないか、というのが今回の趣旨である。

バスが玄倉に着いたのは8時5分頃。終点の西丹沢自然教室まで行くのと比べると30分近く早くバスを降りることができる。

←バス停そばの三角屋根トイレ
玄倉から西丹沢県民の森まで、1時間以上の林道歩き。玄倉川が丹沢湖に流入するあたりに、小さな発電所があった。

まもなく花粉シーズン。杉の植林は実にいい色に色づいており、準備万端のようだ。
35分ほどで玄倉林道への分岐に到着。玄倉林道はながらく通行止になっている。西丹沢県民の森は左側へ進む。
分岐からさらに30分あまり、県民の森の看板が見えてきた。

西丹沢県民の森といっても、この森を知っている神奈川県民はきわめて少数と思われる。

県民の森入口の向かいには、小さなトイレがあった。車は一台も停まっていない。

森には大正時代に植えられたという杉の大木が並んでいる。

県民の森を少し歩き回ったあと、石棚山へ続く「紅葉の尾根道」のベンチで休憩。ここから本格的な登りとなる。特に標高800mから1300mにかけては、水平移動1kmで標高差500mという急勾配が待っている。


歩き始めてしばらくすると、2頭の鹿を目撃。白いお尻を揺らしながら、ぴょんぴょん跳ねていく。鹿柵を2度超えたが、柵を越えるためのハシゴが古くて、そろそろ危ない感じ。



ちょうど1時間かかって植林帯を通過。最後の針葉樹(写真の太い幹)を過ぎると、落葉したブナが主体の明るい天然林に切り替わった。(左の写真)
天然林に入ってますます傾斜がきつくなるとともに、岩がゴロゴロしてきた。ときどき立ち止まって一息つかざるを得ない。
急斜面を登り終えたところが石棚山稜の登山道との合流地点かと思ったら、そうではなかった。
さらに7分ほど歩いて、石棚山稜の尾根に着いた。やれやれである。指導標には玄倉へ6.3kmとある。
11時23分、合流点から200mほどで石棚山(1351m)に到着。ほとんど平坦なところで、なぜこれが「山」なのか、いまひとつ分からない。尾根の肩のような部分でも下から見上げると山のように見えるということだろうか。


石棚山〜ツツジ新道〜西丹沢自然教室
石棚山を過ぎると、日当たりの悪い斜面で雪がみられるようになった。
11時59分、テシロノ頭を通過。ここもなだらかでピークがはっきりしない。
12時12分、ユーシンへの分岐。ここで40分ほど昼の休憩。空は曇っているが、風はほとんどなくて静か。


休憩を終えて、崩落地のあたりからテシロノ頭方面を振り返ったところ。灰色の冬空の中の山歩きというのも、荘厳な感じがして悪くないものである。

13時03分、ツツジ新道との分岐。檜洞丸は2ヶ月前に登ったばかりだし、なんだか疲れてしまったので、ここからツツジ新道を下ることにした。


ツツジ新道も所々雪が残っていたが、いやらしい凍結はなくほぼ普通に歩くことができた。
いつもより淡々と下ったせいか、ゴーラ沢出合に着いたのが早く感じられた。実際には2ヶ月前よりも遅めのペースなのだが。

あいかわらず橋は流されたまま。しかし水量が少なめで、渡渉はきわめて容易だった。
これも淡々と下ったことによる効果だろうか、ゴーラ沢出合の周辺に2つの慰霊碑があることに気がついた。(過去にも気づいていた可能性はあるが。)

ひとつは、ゴーラ沢に下りる直前の鎖場のあたり。なぜこんな季節に綺麗な花がと思ったら慰霊碑だった。もうひとつは、ゴーラ沢出合を西丹沢自然教室へ下り始めたところの指導標の裏側に、慰霊碑というかプレートが貼り付けてあった。いずれも1970年代、大学生が亡くなる事故があったようだ。
前回は途中からウェルキャンプ場が作ったルートに入った。今回はどちらでもよかったが、なんとなく足が登山道を直進するほうを選んだ。
正規の登山道で下ると、写真の切通しを通過して、東沢と反対側の斜面に出る。東沢沿いのルートは雰囲気のよいところなので、下山時にここを通過するときはいつも少し寂しい気分になる。
15時30分、西丹沢自然教室。この教室で授業が行われたという話は聞いたことがないが、展示コーナーはバスまでの時間を潰すのに最適である。

【まとめ】
西丹沢県民の森から石棚山稜への登山道は、以前は実線ルートだったが、2010年の山と高原地図では破線ルートになっている。だが、少なくとも登りに利用する限り、迷うような所はないと思う。


丹沢ハイキング