犬越路から檜洞丸

2010.3.22


西丹沢自然教室 -- 用木沢出合 -- 犬越路 -- 檜洞丸 -- ツツジ新道 -- ゴーラ沢出合 -- 西丹沢自然教室

西丹沢自然教室から犬越路を経由して檜洞丸に登りました。
過去に3回下ったことのあるルートですが、登りは初めて。小笄(ここうげ)から大笄(おおこうげ)にかけては、あらためてその険しさを実感しました。


地図とグラフはこちら

【時間の記録】

西丹沢自然教室
犬越路
檜洞丸

展望園地
ゴーラ沢出合
西丹沢自然教室


08 : 40 発
10 : 04 着 - 10 : 18 発
12 : 43 着 - 13 : 24 発
(この間、道間違いで約20分のロス)
14 : 47 着 - 14 : 56 発
15 : 31 着 - 15 : 48 発
16 : 30 着



3連休の最終日は、文句なしのお出かけ日和となった。新松田駅に着くと、すでに大勢の登山客がバス待ちの行列。この日、7時20分発の西丹沢自然教室行きは2台運行となった。なかなかサービスがいいように思うが、片道1150円も払うのだから、それくらいはしてくれなきゃという気もする。(ヤビツ峠行きの神奈中バスのことを考えるとかなり割高なので。)

8時40分、澄みきった青空のもと、西丹沢自然教室を出発。連休前半は生暖かい強風が吹き荒れたが、この日はぐっと冷え込んだ。有酸素運動をするにはちょうどいいくらいの気温である。
用木沢出合から登山道に入り、沢沿いを歩いていく。途中でいくつも堰堤があらわれる。

はじめは比較的楽な登りだが、犬越路まで600mのあたりから傾斜がきつくなる。
10時04分、犬越路に到着。土日にたっぷり休養をとったせいか、ここまでは好調なペースである。

犬越路で15分ほど休憩。次に目指す大笄のピークがよく見える。

犬越路を出発して20分ほど歩くと、右手に富士山が見えてきた。


小笄から大笄にかけては3ヶ所の鎖場が次々と現れる。鎖場以外でも、両手両足を使って登る部分が多くあって骨が折れる。過去に下った時も険しいと感じたが、これほどまでとは思わなかった。

後ろを振り返ると大室山。犬越路の避難小屋も見える。
11時57分、たぶんこのあたりが大笄のピーク。雪はほとんど融けていて、所々に薄く残っている程度。


大笄と熊笹ノ嶺の間の鞍部にヤタ尾根への分岐がある。犬越路からこの分岐まで、地図のコースタイムで2時間のところを1時間40分で到着。2時間というのはやや甘めのタイムか?
熊笹ノ嶺の手前で、ボキッと折れたブナの老木を発見。土曜日の強風(暴風)でやられたに違いない。ほかにも風で折れたと思われる木や枝を多数みかけた。
熊笹ノ嶺を越えると、ようやく正面に檜洞丸が姿をあらわす。写真は熊笹ノ嶺を振り返ったもの。
12時43分、檜洞丸に到着。山頂手前の北西側の斜面は霜柱で真っ白だった。山頂はベンチがあらかた埋まる程度の人出。お湯を沸かしてカップヌードル(普通味)の昼食。

さすがにこの季節の標高1600mは少しでも風が吹くと非常に寒く感じる。あまり長い時間くつろぐ気にはならない。


帰りはツツジ新道を利用。13時24分、下山開始。しばらくすると植生保護のための木道が現れる。
この日は3回も鹿を見かけた。姿は見えなくても、鹿が急斜面で石を落とす音が聞こえてくるので、けっこうな数がいるようだ。


鹿に気をとられていたのか、何か考え事をしていたのか、このあと非常にマヌケな失敗をしてしまった。ツツジ新道と石棚山稜との分岐に気がつかず、石棚山稜のほうへ進んでしまったのである。10分近く下ったところでようやく周囲の地形がおかしいことに気がつき、ひょっとしてこれは間違ったか?と立ち止まると、前方にユーシンへの分岐が見えるではないか。何度も来ている山だからと気を抜いたのがいけなかった。

このまま進んで箒沢公園橋に下りることもできるが、ここから引き返したとしてもツツジ新道のほうが早く下山できる。やれやれという感じで引き返した。


←こちらは分岐点まで戻って撮影した写真。これを見落とすなんてちょっと信じられないが、左のほう(→石棚山稜方面)が木の階段が目立つので、ボンヤリしていると左に進んでしまうのか…。


道まちがいで20分あまりロスしてしまったので、15時40分のバスに乗れる可能性はゼロになった。今の季節、16時台のバスはなく、次は17時すぎの便しかない。せっかく天気も良いことだし、のんびりと下山することにした。

15時31分、ゴーラ沢出合に到着。

ここまで来れば、あとは緩やかな下りを30分ほど歩けば車道に出る。沢を渡渉したところで腰を下ろして休憩。沢の上流の奥に、午前中歩いた小笄と大笄の間のデコボコした部分が見える。




東沢沿いの登山道を歩いていると、今年も大量のミツマタが咲いているのを見ることができた。

16時30分ごろ西丹沢自然教室に到着。展示コーナーを見たりして時間を潰して17時05分のバスに乗った。帰りのバスも、誰も乗り降りしない玄倉に寄り道して、しっかり1時間10分かけて新松田駅に着いた。そういえば、途中で乗ってきたお婆さんがバスの運転手に、「スピードを出すと怖いし、気持ち悪くなるからゆっくり走って」と注文をつけたのには驚いた。こんなことをいう乗客を目にしたのは人生で初めてのことである。


丹沢ハイキング