台湾一周旅行

Part 4 霧鹿峡谷(1)


2005.4.30


第4日

午前6時すぎ、台東のバスターミナル近くの風景。この日は、午前6時40分発のバスに乗って南部横貫公路の天龍という所まで行った。

実をいうと、当初は台湾南部だけは電車ではなくバスで移動しようと思っていたのである。台東と台南の間に南部横貫公路という山越えの道路(長さは200kmほどもある)があって、一日に一便だけバスが走っている。最も標高の高いところは2700m以上あり、運がよければ綺麗な景色が見られるかもしれないと思ったのである。天龍のホテルで一泊して、翌日またバスに乗って台南に向かうつもりであった。

※南部横貫公路の中間点に天池という所があって、台東−天池を往復するバスと台南−天池を往復するバスがある。天池でバスを乗り換えることにより、台東・台南間を横断できるということなのだが、現在、台南側からのバスは天池の少し手前までしか行かないという情報もある。

天龍へ向かうバスは、バスといっても大きめのマイクロバスといった感じだった。カーブの多い山道を走ることが予想されたので、日本で買っておいた酔い止め薬を服用した。

私以外の乗客は、おじさんが一人だけ。このおじさんと運転手とのやりとりから、どうやらバスは天池までは行けないらしいことが分かった。今日行けないということは、たぶん明日も行けないだろうから、この時点で早くも台南への山越えは絶望的な状況となった。
もうひとりの乗客だったおじさんは、バスの運転手と中国語で話しておられたので、てっきり現地の人かと思っていた。しかしその後、この男性は日本人であることが判明! 台湾が好きで年に2、3回は台湾を旅行するとのこと。バスが天池まで行けないのは崖崩れが原因らしいこと、そのほかにも色々とても親切に教えて下さった。謝謝。



天龍には2時間ほどで着いたように思う。午前中の早い時刻だったが、ホテルにチェックインすることができた。このホテルは中国語しか通じないので、前日、台東のホテルの人に頼んで予約してもらったのである。

部屋に荷物を置いて付近を散策することにした。
ホテルのすぐ裏に、かなり長い吊り橋がかかっている。橋の下は大きな渓谷になっていて、霧鹿峡谷と呼ばれている。
橋の上から峡谷を覗き込んだところ。高所恐怖症の人は、橋を渡れないかもしれない。
つり橋を渡った先に遊歩道があったので、歩いてみた。上りの階段が多く、山に登っているような感じだった。
歩いているうちに、毛虫がたくさんいることに気がついた。さすがに熱帯だけのことはある。頭の上に落ちてこないように気をつけながら歩いた。

蝉の鳴く声も聞こえて、ほとんど日本の真夏のような雰囲気。当然ながら気温も高い。
ゆっくり歩いて30分ほどで車道に出た。バスで来た道の続き(天龍よりも台南側)なので、この道を下って行けば、ホテルに戻れるはず。
車道を少し下ると、ホテルと吊り橋が見えた。かなり高低差があるが、少し歩けばすぐにホテルに戻れると思っていた。この時点においては!
しかし、しばらくすると長さが700mもあるトンネルに入ってしまった。しかも、どんどんホテルから遠ざかっていく。
トンネルを出て少し歩いたところ。渓谷の反対側に道が見えたがまだかなりの高低差がある。

遊歩道は歩いて30分の距離だったが、車道は渓谷沿いに相当遠回りをするみたいだ。こんなんで無事にホテルに戻れるのであろうか?

Canon PowerShot S45 (上の2枚だけ)
Canon EOS 20D, Sigma 18-125mm F3.5-5.6


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