上海・蘇州の旅

Part 1


【上海上陸】

2004年4月27日、午後6時35分成田発のノースウエスト機で上海へ。所要時間は約3時間。実際の飛行時間はさらに短く、その間に食事を出したり免税品を売ったりで、客室乗務員はかなり忙しそう。出発が少し遅れたこともあって、上海浦東空港に到着したのは現地時間(時差は時計を遅らせる側に1時間)の午後9時頃だったか。入国審査や荷物の受け取り、両替などを済ませると、もう10時前になっていた。

国際線が発着する浦東空港は、成田ほどではないが都心からだいぶ離れている。ホテルまでタクシーに乗れば楽だが、ちょっともったいないので、上海駅行きのエアポートバスを利用した。世界で初めて実用化されたリニアモーターカーが浦東空港と地下鉄の龍陽路駅の間で開通しているが、早朝や夜は運行していない。

バスは発車すると、そのまま高速道路に入った。片側4車線ほどの立派な道路だ。しばらくすると車掌が料金を徴収しにまわり始めた。車掌は愛想のよさそうなおばさんだった。バスは満員で通路を移動することもできないほどだったが、乗客の間を器用にすり抜けて僕の所にもやってきた。地図で上海駅を指さして18元(約270円)を払った。バスの中は自分以外すべて中国人だったかもしれない。でも、みんな日本人と区別がつかない顔と服装をしていて、親近感を覚えるほどだった。

30分ほどすると、バスは高速道路を降りて街の中を走り出した。少しずつ明かりが増えて都心に近づいていくのが分かった。途中で想像を絶するような汚い通りがあった。夥しい量のゴミ(食べカスのようなもの?)が歩道上に散乱していて、ほげーっ!!と叫びそうになった。やがて超高層ビルや有名なテレビ党(東方明珠塔)の美しい夜景が目に入ってきた。バスが何度か停車するうちに乗客が減ってゆき、最後は座ることができた。

1時間ほどで終点の上海駅に着いた。到着の直前に、車窓から宿泊予定のホテルを見つけることができた。ホテルを探してウロウロすることも覚悟していたので、ラッキーだった。バスを降りると、たくさんの客引きが待ち構えていた。そのうちの一人がしつこくまとわりついてきたものの、言葉の意味が分からないので本当に無視するしかなかった。客引きより難儀したのは交差点の渡り方だったが、なんとか無事にホテルにチェックインできた。

上海駅は、市内の最も綺麗な地域から少し離れていて、貧乏そうな人がうろついている。昼間は問題ないが、深夜に女性が一人で歩くにはちょっと怖そうな雰囲気である。


【市内散策】
目覚ましはクラクション

翌朝、クラクションの音で目が覚めた。ホテル前の大通りは、ご覧のような状況。交差点では、人も車もバイクも好き勝手に突っ込んでくるので、大変なことになる。クラクションをビービー鳴らしまくる状態が朝から晩まで続く。

だが、よく聞くと、クラクションの音は日本よりもやや小さくて柔らかい感じだ。日常的に使うものだからそういう設計になっているのか?
地下鉄

とりあえず地下鉄に乗ってみた。最も近い距離で2元(約30円)である。切符はテレホンカードのようなもので、繰り返し使われる。自動改札機のデザインは写真のように素っ気ないが、日本のスイカのような非接触カードにも対応している。定期券に使われているようだ。
地下鉄は新しくて綺麗。プラズマディスプレイに、次とその次の電車が来るまでの時間が表示される。

どういうわけか、車内の照明が黄色っぽい。デジカメでは赤っぽく写った。
上海駅から3つめの人民広場で下車。広場から東側に南京東路という繁華街がのびている。歩行者天国になっていて、上海で最も賑やかな通りらしい。

人民広場では地下鉄1号線と2号線が交差しているが、乗り換えにはけっこう歩く必要がある。
砂糖入り緑茶

南京東路とは逆に、西側へ延びる南京西路を歩いた。パンタグラフのついたトロリーバスが走っていた。車体の広告はペットボトル入りの緑茶。さっそく買ってみたが、砂糖入りで失敗した。

ペットボトルのお茶は、日本でおなじみのものもいくつか売られているが、どれも無糖、低糖の2種類がある。日本と同じのが欲しければ無糖を買う。一度間違ってサントリー烏龍茶の低糖を買ってしまったが、これは甘すぎることなくおいしかった。
雑誌

通りでは、雑誌を売っているスタンドをよく見かけた。種類は色々あるが、女性向けのファッション誌など、消費の促進につながるようなものがほとんど。写真の秀withの表紙は松嶋菜々子だったような。
上海商城

地下鉄の駅1つ半ほど歩いて、上海商城に着いた。ホテルと商業施設が合体した大きなビルである。(この写真は通り過ぎてから振り返って撮影したもの。)

ここで上海雑伎を観ようと思ってチケットを買いに来たのである。一番いい席を買ったら、なんと200元(約3000円)もした。ショーは夜7時半スタート。
交通整理

さらに西へ向かって歩いた。交通マナーを良くしようと、政府は一生懸命のようだ。多くの交差点で、交通整理をする人が立っている。彼らのいる前で、赤信号の時に一歩でも歩道から出ると、ピピーッと笛の音がして激しく注意される。交通整理というより交通指導と言ったほうがいい。この笛の音がクラクションの次に街をうるさくしている。

←左のおじさんが注意されている
だが、交通整理のいない交差点では・・・
静安寺もメジャーな観光地らしいが、面白そうじゃなかったので入らなかった。
マクドナルド

お腹が空いたのでマクドナルドに入った。ビッグマックは10元ちょっと(約150円)。これでバリューセットになるのかと思ったら、プラス7元ほどでポテトとドリンクがつく。他の物価を考えるとかなり高い。

ポテトの味付けが薄く、ケチャップをつけながら食べるのが普通のようだ。ハンバーガーとコーヒーは日本と同じような味。
店内の様子も日本と変わらないが、食べたあとそのままで席を離れる人が多い。それを片づける係のような人がいた。


このあと、静安寺から地下鉄2号線に乗って、外灘(バンド)へ向かった。



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