北海道 2010年 9月



9月20日 利尻山登山


いよいよ利尻山登山の日がやってきた。

と書いてはみたものの、今回は礼文島が一番の目的なので、利尻山は「おまけ」なのであった。「おまけ」で利尻山に登るなんて非常に贅沢な話ではある。日本百名山の中でもかなり人気の山だろうし、なんといってもここまで来るのが大変だ。そういえば、道内の百名山に登るのはこれが初めて。大雪山には何度も通っているが、主峰の旭岳は下から眺めてばかりである。

利尻島は島そのものが利尻山といってもいいような形をしている。利尻山の標高は1721mにすぎないが、海抜0mからそびえ立っているので、麓から頂上までの標高差はかなりのもの。本当に海抜0mから登ることもできるが、そこまでの元気はないので、一般的な登山口(利尻北麓野営場 標高210m)からスタートした。

累積標高:約1500m / 歩行距離:往復で約12km



5時11分、登山口を出発。ちなみに登山口までの道路が妙に立派なのは、かつて皇太子殿下が利尻山に登ったからだそうな。

登山口から10分ほどの甘露水

4合目はまだ樹林帯の中。

6時25分、5合目から礼文島が見えた。

6合目の第一見晴台より。背の高い木はなくなってきた。

8時14分、8合目(長官山 1218m)に到着。ここで利尻山がどーんと見える。

9合目から先は傾斜が急なうえ、山肌が崩れている。とても歩きにくい。


9時52分、山頂(北峰)に到着。ここで礼文島で宿が一緒だったSさんと再会。軟弱な私とは違って、彼は野営場でテント泊して海抜0mからの登頂。

本当の山頂(南峰)は、危険なので行けない。

海の向こうに北海道本島の先端部分

それにしても、ものすごい削られよう。

礼文島




ギリギリまで山頂でくつろぐというSさんと別れて、11時44分下山開始。
9合目まではズルズルの急斜面に苦しめられ、2、3度尻もちをついてしまった。

6合目からのペシ岬。水平線上にはモネロン島(現ロシア領、日本名 海馬島)が見える。

樹林帯まで下りてきても気分よく歩けた。丹沢のような杉の植林とは無縁の世界。

14時32分、野営場に戻ってきた。このあと利尻富士温泉へ。



夕方にペシ岬を散策

鴛泊の町並

朝から夕方までスッキリ晴れて、ほとんど風もなし。本当に天候に恵まれた利尻山登山であった。わずか4日後には初冠雪したのだから…。次は沓形コースから登ってみたい気もするが、山頂付近のすさまじい崩壊を思うと、2回以上の登山は遠慮したほうがいいのかも。



この日の夜は、前日から目をつけておいたちょっと面白そうな店で食事をした。そしたらなんと、またSさんに会ってしまったのである。この店には一人旅のおっさんを惹き付ける何かがあるようだ。蛸カレーなんて軟弱なものを注文してしまったが、すごく美味しそうなホッケを食べなかったことが大いに悔やまれる。神奈川在住のSさんとは、いつの日か丹沢でバッタリなんてことがあるかもしれない。


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