北海道 2004年9月

Part 4の1

ウペペサンケ山(東大雪)


ウペペサンケという面白い名前は、アイヌ語で春の雪解け水を一気に押し出してくる山という意味があるそうだ。標高1848メートルで手頃そうだし、なんとなくこのかわいらしい名前に惹かれて登ってみることにした。

広い意味での大雪は、旭岳、黒岳といったメジャーな山を擁する表大雪の他に、北大雪、東大雪、十勝連峰に分けられる。ウペペサンケ山は東大雪に属し、糠平湖の西に位置する。登山口は菅野温泉側と糠平(ぬかびら)温泉側にあるが、今回は糠平温泉の方から登った。


9月20日

午前7時20分、糠平温泉側の登山口をスタート。

手頃な山とはいっても、歩行距離が往復で12km、累積標高差1250mで、今回の北海道登山では最もしんどいコースである。
はじめは樹林帯の中を登っていくが、台風による倒木が多くて難儀した。あちこちで大きな木がボコボコ倒れて登山道を塞いでいる。乗り越えたりくぐったり、10ヶ所近くあったように思う。

8時40分、1399メートルのピークに出て一気に視界が開けた。だが、前方に見えているのは1610メートルのピークで、ウペペサンケはこの向こうにある。まだまだ先は長い。

9時37分、1610メートルのピークに到達。
やっとウペペサンケが見えた。しかし、写真に写っているのは糠平富士と呼ばれるピークで、本当の頂上はさらに奥(左側)にある。
ウラシマツツジが美しい稜線を歩いていく。眺めもよくて大変気持ちがいい。ちょっと風が冷たくなってきて、フリースの上着を着用。

11時05分、糠平富士(1834m)に到着。頂上からの眺めはまったく素晴らしい。左側にカッコよくそびえているのがニペソツ、さらにその左奥にトムラウシが見える。右側の湖は糠平湖で、その奥に阿寒岳まで見えた。

(クリックすると4700x800の画像が出ます。)
いい景色も見たことだし、もう糠平富士で引き返そうかとも思った(実際、ここで戻る人が多い)が、もう一踏ん張りして本当の頂上を目指すことにした。

写真のような稜線づたいの道をさらに30分ほど歩く。糠平富士と本峰の標高差はわずか14mだが、アップダウンがけっこうあって決して楽ではなかった。

12時08分、ウペペサンケ本峰(1848m)に到着。山頂手前で、北海道が好きで30年前に移住してきたというおじさんに出会って立ち話。展望は糠平富士とそんなに変わらないので、無理して来る必要はないかもしれない。


ここで昼食のつもりだったが、風を避けるいい場所がなかったので、すぐ糠平富士に戻った。糠平富士でお弁当を食べて、13時24分、下山開始。



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