北海道 1988年 8月

書いた日:2004.8.28


初めての北海道ながら旭川から納沙布岬まで自転車で走破という空前にして絶後なる旅であった。ユースホステルに泊まりながら長い日は一日で100km以上走った。ルートは一部記憶があいまいだが、旭川−層雲峡−留辺蘂−阿寒湖−摩周湖−釧路−浜中−根室だったと思う。自転車で体感した北海道の印象は鮮烈だった。これ以降、私は北海道愛好家となってしまったというわけである。

この旅行は大学のサークル活動で行ったもので、行程を考えたのもサークルの先輩だった。自転車なので少しでも荷物を減らしたかったはずなのに、なぜかカメラはしっかり携行。写真は人物のスナップがメインだが、風景を撮ったものもけっこうある。やはりこの頃からそういうのが好きだったみたいだ。


新日本海フェリーで小樽に入り、旭川まで電車で移動した。自転車を電車やフェリーに乗せて旅行するのを輪行と言う。前輪をはずして小さくした自転車を袋(輪行袋)に入れて運ぶ。

旭川駅の前で自転車を組み立てて、国道39号線(大雪国道)を層雲峡へ向かった。写真は層雲峡に入る前の石狩川。
最初の宿は層雲峡温泉街の銀泉閣だった。今は綺麗な建物になってホテルだけの営業になっているが、昔はユースもやっていた。


次の日は層雲峡の滝を見ながらさらに東へと走り、留辺蘂(るべしべ)に泊まった。途中で標高1050mの石北峠を越えた。登りは地獄だが峠を越えると留辺蘂まで標高差800m以上の下りとなる。ほとんどペダルを漕がなくてすんだ?
留辺蘂からどこをどう走ったのか覚えていないが、おそらく一日で阿寒湖畔のユースまでやってきたのだと思う。
4泊目は摩周湖。湖面を見るには、ものすごい坂道を登らなくてはならない。この頃は本当に元気があった。

摩周湖のユースは綺麗で食事もよかった記憶がある。
屈斜路湖にも寄った。


摩周湖から釧路へ。この2枚は釧路湿原と思われる。


厚岸から霧多布にかけてのシーサイドラインは、晴天に恵まれたこともあってこのうえなく素晴らしいサイクリングだった。この日は浜中町のユースに泊まった。

上の写真に写っている日付が正しいとすると、翌8月11日、ついに日本本土最東端の納沙布岬にたどり着いた。旭川を出発して7日目だった。


これといって何もない所だったが、真夏だというのに、自動販売機で温かいコーヒーが売っていてびっくりした。実際、肌寒いくらいの気温で、ストーブを使っている土産物もあったくらい。お土産に花咲蟹を奮発して実家に送った。


納沙布岬を一週して根室のユースに宿泊、翌日は電車で札幌まで戻った。


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